アルコールチェッカーの選び方
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現在、世の中には様々な種類のアルコールチェッカーが販売されています。
製造や販売に携わる企業は大変多く、形もさまざま、価格にも幅があります。これらのアルコールチェッカーにはどういった種類があるのか、ご自身に合ったアルコールチェッカーをどのように選べば良いか、ご存じですか?
▼アルコールチェッカーの画像検索結果
今回は、おもに企業や官公庁などの事業者の皆さまへ向けて、最適なアルコールチェッカーの選び方をご紹介します。
結論として、事業者が法令対応(安全運転管理者による飲酒有無の検査や、運行管理者による点呼)で使用する場合、センサータイプと、製造元は重要な判断要素になります。その他にも、サイズや電源方式、測定結果データの確認方法なども考慮しつつ、利用シーンに合ったものを選ぶべきでしょう。以降で詳しくご紹介します。
1. センサータイプ(半導体式、電気化学式(燃料電池式))
現在、半導体式は、電気化学式(燃料電池式)に比べて測定結果にバラツキが出やすいと云われています。その点、電気化学式(燃料電池式)の方がより安定した測定結果を得ることが出来ます。
販売されているアルコールチェッカーに使用されているセンサーの種別としては、そのほとんどが半導体式(燃料電池式)と、電気化学式と呼ばれるタイプです。それぞれで呼気中のアルコールを検出する仕組みが異なっています。
半導体式では、人間が呼気を吹きかけることでセンサーに接触する酸素量を変動させ、電気抵抗値の変化を測る仕組みになっています。飲酒をしている場合には、呼気中の酸素量が減少するため、電気抵抗値が低く、体内のアルコール濃度が高いということになります。
これに対して、電気化学式では、人間が吹きかけた呼気中のアルコール成分を燃料として、センサー内部で化学反応を起こさせ、その結果として発生する電流量を測定する仕組みがとられています。飲酒をしている場合には、発生する電流量が高く、呼気中のアルコール濃度が高いということになります。
半導体式のタイプは、低コスト製造できるため、比較的安価に入手できる点がメリットです。他方デメリットしては、発酵食品やガムなど、アルコールに似た成分を含む食品の摂取後に反応する場合があります。このように測定精度の点では、電気化学式の方が安定すると云われています。
個々の導入目的や評価基準によって優劣は異なるため、一概にどちらが一方を優れているとは断言出来ませんが、利用用途や求める性質、コストなど総合的に評価した上で、ご自身の目的に合ったタイプを選ぶことが重要です。
半導体式
メリット:比較的安価
デメリット:測定結果にバラツキがある
電気化学式
メリット:測定結果が安定している
デメリット:比較的高価
企業における法令対応を想定しているなど、測定結果の安定性や精度にこだわる場合には、電気化学式を選択すべきでしょう。
一方、導入に掛かるコストを極力抑えたい場合や、とにかく直ぐに導入したいといった場合であれば、現在市場に多く流通していて、なおかつ比較的安価に入手が可能な半導体式が良いでしょう。
2. 製造元(国内メーカー、海外メーカー、協議会加盟)
アルコールチェッカーの製造元としては、アルコール検知器協議会による認定を受けた機種を選んでおけば安心です。
なぜなら、同協議会が定める機器検定制度では、厳格な検査基準によりアルコールチェッカーの測定精度が検査されています。認定により正確かつ安定した測定精度が担保されます。
更に提供事業者に対しても、法令の理解や品質保証体制、トレーサビリティ管理など、多岐にわたる基準が設けられており、アフターサービスの面でも安心です。
3. サイズ、形(携帯型、据置型)
アルコールチェッカーのサイズは、使用するタイミングや場所に応じて選択すべきです。
一般的に、据置型は携帯型と比べてセンサーの測定可能回数や使用可能期間が長く、ボタンやディスプレイも大型であるため、保守性や操作性の面で優れていると云えます。そのため、自動車を運転する前後に必ず事務所へ立ち寄るのであれば、基本的には据置型で問題ないでしょう。
しかし業務で自動車を使用するのであれば、何らかの事情により自宅と外出先との間を直行直帰したり、出張先で自動車を運転するなど、事務所へ立ち寄れないケースが発生する場合もあります。
そのような場合にも備え、据置型と携帯型の両方のアルコールチェッカーを導入し、測定するシーンや使用者の行動パターンに応じて使い分けることも重要です。
4. 電源方式(乾電池型、専用充電池型、常時給電型)
アルコールチェッカーの電源方式も重要な要素です。据置型のモデルは基本的にAC電源から常時給電する方式が採用されていますので、設置箇所にコンセントを用意する必要がありますが、連続して使用する場合に適しています。
これに対して携帯型の場合は、乾電池式や内臓バッテリーへの充電式、DC電源やUSBアダプター経由での給電に対応するなど、あらゆる給電方式があります。
乾電池を使用するタイプであれば、外出先で容易に入手しやすいため、咄嗟の電池切れへの対処や、充電環境を確保しづらい場合などに便利です。乾電池を予備として持ち歩けば、電源切れの心配もありません。ただし使い捨ての乾電池を使用する場合には、費用が嵩む傾向にあります。
一方、充電式のアルコールチェッカーは、アルコールチェッカー本体へ内蔵された充電池へ充電することで使用します。USB給電に対応しているモデルなら、パソコンやモバイルバッテリーから充電することも可能です。充電式のアルコールチェッカーは、繰り返し使用できるため長期的には乾電池式よりもコストの面で有利です。
また一部の機種においては自動車のDC電源から給電を行えるアダプターがオプションとして設定されているものもあります。
こちらはバッテリーの充電環境を用意しづらい場合などに、給電方法の選択肢が増えるため便利です。
使用する環境や予算に合わせて、適切な電源方式を選択しましょう。
5. データ確認方法(画面表示のみ、内部メモリ型、外部連携型)
アルコールチェッカーのデータ確認方法も重要なポイントです。基本的にはどのアルコールチェッカーにも、デバイス自体にディスプレイを搭載しており、測定結果を直接目視にて確認できます。
一方、内部メモリ型のアルコールチェッカーは、測定データを内部に保存し、後でまとめて確認することができます。このタイプのアルコールチェッカーは、従業員のアルコール検知の履歴を管理する必要がある場合や、データの追跡や分析が必要な場合に適しています。
さらに、外部連携型のアルコールチェッカーであれば、他のシステムやデータベースとの連携が可能です。例えば専用の管理ソフトウェアと連携することによって、アルコール検知結果を遠隔地であってもリアルタイムで収集し、必要な措置を取ることができます。また、異常検知時のアラート通知やレポート作成の機能も組織的な運用においては有用です。
6. まとめ
アルコールチェッカーの選び方において、サイズ・形、電源方式、データ確認方法のポイントを考慮することが重要です。企業のニーズや使用環境に合わせて、携帯型か据置型か、乾電池型か専用充電池型か常時給電型か、画面表示のみか内部メモリ型か外部連携型かを検討しましょう。
適切なアルコールチェッカーを選択することにより、企業は従業員の健康と安全を保護し、業務上のリスクを軽減することができます。
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