アルコールチェックは外注できる!|代行サービスごとの違いがどこにあるのかを解説

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アルコールチェック義務化の法改正があって以降、対象となる白ナンバー車両を利用する事業者の方々は日々大変な思いをしながら運用を行われているのではないでしょうか。
今回は、アルコールチェック管理の運用を飛躍的に効率化する手段の一つである、「外注(アウトソーシング)」について、簡単にまとめてみたいと思います。 

目次

  1. そもそもアルコールチェックは外注が可能なのか?
  2. アルコールチェックの代行サービスとはどのようなもの?
  3. アルコールチェック代行サービスの利用パターン
  4. アルコールチェック代行サービスの違いはどこにあるのか?
  5. デジタル点呼マネージャー・スマートと組み合わせて代行サービスを利用




■そもそもアルコールチェックは外注が可能なのか?

結論から述べると、アルコールチェックを外注することは可能です。
令和5815日に警察庁から発出されている「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令の施行に伴うアルコール検知器 を用いた酒気帯びの有無の確認等について(通達)」に以下の記述があります。

第2 留意事項 1運転前後の運転者に対する酒気帯びの有無の確認 ⑸ 安全運転管理者以外の者による確認

運転者に対する酒気帯び確認は、業務委託であっても差し支えないが、例えば、運転者が酒気を帯びていることを補助者が確認した場合には、安全運転管理者へ速やかに報告し、必要な対応等について指示を受けるか、安全運転管理者自らが運転者に対して運転中止の指示を行うとするなど、安全運転を確保するために必要な対応が確実にとられることが必要である。

引用元:道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令の施行に伴うアルコール検知器を用いた酒気帯びの有無の確認等について(通達)(警察庁)

アルコールチェックの外注は可能ですが、全てを丸投げできるわけではありません。有事の際には安全運転管理者が必要な対応を取れるよう、備える必要があることに留意しましょう。




■アルコールチェックの代行サービスとはどのようなもの?

アルコールチェックの業務委託を請けてくれる代行サービスは、インターネットで検索するとたくさん出てきます。
しかしアルコールチェックの代行サービスの内容について、皆様はどの程度ご存じでしょうか。
アルコールチェックの代行サービスとは、本来、安全運転管理者がドライバ―と対面や電話等で行う確認業務を、コールセンターのオペレーターが担ってくれるサービスのことです。
一般的には、以下のようなサービスが提供されます。

このようなサービスを受けることにより、確認や記録に要する時間を大幅に削減出来るため、安全運転管理者や補助者にとっては絶大な効率化に繋がります。
また、管理者不在時の運用が明確になるため、ドライバーにとっても運用上の迷いが生じることが少なくなる効果があります。




■アルコールチェック代行サービスの利用範囲

アルコールチェックを外注する範囲は、大きく2つのパターンがあります。

パターン1:全件を外注
自社で発生するアルコールチェックを全件外注するパターンです。一番シンプルな考え方であり、会社全体として大きな効率化を実現することに繋がります。ただし、日々発生するアルコールチェックの件数に比例して外注費用が膨らむ傾向にあるため、投資対効果を慎重に見極める必要があります。

パターン2:特定時間帯(夜間・早朝・休日)のみ外注
自社で対応することが難しい時間帯のみを外注するパターンです。例えば定時内は社内の人員が対応し、その他の時間帯を外注するような方法があります。
この方法では、コストを圧縮しつつ効率化することが可能です。ただし時間帯や曜日により運用が変化するため、混乱を避けるためにドライバーへ運用を周知徹底する必要があります。
最近の傾向としては、パターン2が選択されるケースが多いようです。皆様の現場にはどちらのパターンが適しているでしょうか?


例)定時外の時間帯のみアルコールチェック代行サービスを利用(パターン2)



■アルコールチェック代行サービスの違いはどこにあるのか?

数あるアルコールチェック代行サービスの違いを理解し、最適なサービスを選ぶのはなかなか骨の折れる作業かもしれません。
ここからは、サービスを選ぶ上で重要なポイントを簡単に整理しお伝えしますので、参考にしてみてください。

・利用する管理システムの指定有無
アルコールチェック代行サービスの提供者により、既存の管理システムをそのまま活用できる場合と、専用の管理システムの導入が必要となる場合があります。
中には、管理システムを必要としないサービス(紙やExcelでの既存運用を活かすタイプ)もあります。新たに管理システムの導入が必要か否かによって、サービス利用開始時の初期投資コストは大きく異なります。また、管理システムを導入する場合においては、管理システムの選択肢により、日々の運用における利便性に影響しそうです。


・通話方式(架電型 or 受電型)
通話方式の違いは使い勝手に大きく関わるところになるため、よく理解し自社に合っている方式を選択することが求められます。方式としては大きく分けると2つあります。

1. 架電型(ドライバーがコールセンターへ電話をかける)
大多数のアルコールチェック代行サービスでは、ドライバーはアルコールチェックを実施後にコールセンターへ電話をかける方式が採られています。
ドライバーがタイミングを計りつつ対応を進めることができる点で、使い勝手が良いといえます(※乗務開始前には完了のこと)。
しかし、オペレーターとの通話開始まで待ちが発生した場合は、片手が埋まった状態で待つことになるため、逆に身動きが取りづらくなる場合もあります。
また、ドライバーが個人所有の電話を使用する際には、あらかじめ通話料金の処理方法を明確にしておく必要があります。

2. 受電型(ドライバーはコールセンターからの電話を受ける)
少数ではありますが、コールセンターからドライバーに電話をかける方式のアルコールチェック代行サービスもあります。
この方式においては、ドライバーはアルコールチェック実施後にコールセンターからの電話を待てば良いため、電話の接続待ちが発生しません。またドライバー側の通話料を処理する必要もありません。
ただしこの方式においては、使用可能なアルコールチェック管理システムが制約がある可能性があります。
これはコールセンターから電話をかけるために、各ドライバーのアルコールチェック結果をリアルタイムに把握する必要があるためです。
この点は、アルコールチェック代行サービスを選ぶ際によく確認を行うとよいでしょう。

・料金形態(従量課金 or 定額料金)
アルコールチェック代行サービスの料金形態は、大きく分けて2つあります。

1. 利用回数に応じて課金される「従量課金型」
コールセンターの電話対応の回数に応じて課金される「従量課金」は、費用の最適化ができる方式といえます。しかし毎月の利用回数を予め正確に予想することが難しく、また費用が変動する点を扱いづらく感じられるかも知れません。また、アルコールチェック代行サービスによっては、最低コール数や、基本料金が設けられている場合もあります。これらの点については契約前によく確認し精査しておくべきでしょう。

2. 毎月一定の費用で利用する「定額料金型」
月間〇〇〇コールまで使い放題で月額¥〇〇〇‐、といった考え方が「定額料金」です。毎月の費用が明確でわかり易いといえます。しかし利用回数が少なくても請求の減額などは行われないため、利用状況によっては費用が割高と感じられる可能性もあります。




■デジタル点呼マネージャー・スマートと組み合わせて代行サービスを利用

弊社では、白ナンバー事業者向けの安全運転管理者向けクラウドサービス『デジタル点呼マネージャー・スマート』を提供しています。
アルコール検知器と自動連携し、なりすましや測定データの改ざんといった不正を阻止するため、アルコールチェック結果の信頼性を担保します。
2024年7月のバージョンアップでは、従来のアルコールチェック管理に加えて、運転日報の一元管理も可能となりました。
さらに、今回紹介した架電型、受電型、どちらの方式のアルコールチェック代行サービスにも対応しています。
ご興味がございましたら是非お問い合わせください!


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